訪問介護とは、訪問介護職員が利用者様のご自宅を訪問して、入浴や排泄、掃除・洗濯などを手伝ってくれるサービスのことです。
この記事では、訪問介護サービスについて詳しく解説します。
訪問介護とは?
訪問介護は、介護保険で利用できるサービスで、国が定めた利用料の1~3割で利用できます。
訪問介護は誰でも利用できるの?
訪問介護は、介護保険のサービスです。そのため、介護認定を受けている人が利用できます。
要介護1~5の場合:介護保険の訪問介護サービスが利用できます。
要支援1・2の場合:市区町村の総合事業の介護予防訪問介護サービスが利用できます。(平成29年4月より、介護保険から変更になりました。)、市区町村によってサービスの質や量、費用も異なります。
訪問介護は誰がしてくれるの?
訪問介護は誰でもできるわけではありません。次の資格を持つ訪問介護員(ヘルパー)が訪問介護サービスを提供します。
- 認定介護福祉士
- 介護福祉士
- 実務者研修
- 介護職員初任者研修(旧ヘルパー2級)
上の資格ほど資格試験の難易度が高く、熟練した訪問介護員であるといえます。
どんなことをしてくれるの?
訪問介護のサービスは大きく、①身体介護、②生活援助の2つのサービスに大別され、次のようなことをしてくれます。
- ①身体介護
- 入浴介助(入浴できない場合は清拭など)
- 排泄介助(便器の使用介助やオムツ交換など)
- 身体保清(洗顔、歯磨き、着替えなど)
- 食事・服薬介助
- 体位変換や車椅子への移乗の介助
- 起床や就寝時の介助
- 移動・外出時の介助など
- ②生活援助
- 料理
- 洗濯
- 買物
- 衣類の整理
- ゴミ出し
- ベッドメイク
- 薬の受け取りなど
訪問介護サービスの対象とならないもの
訪問介護サービスは、利用者本人の日常生活上の世話に限られます。そのため、
- 利用者本人のためではない行為(利用者以外のための洗濯、買い物など)
- 日常生活に支障がないと判断される行為(草むしり、園芸など)
- 日常的に行われる家事の範囲を超える行為(大掃除、家具の移動など)
は、対象になりませんのでご理解ください。
いつでも利用できるの?
訪問介護サービスは、訪問介護事業所(ホームヘルパーステーション)にいきなり電話して、すぐに利用できるというサービスではありません。
居宅介護支援専門員(ケアマネジャー)が居宅サービス計画書(ケアプラン)を作成し、ケアプランに沿って訪問介護サービスを提供します。
訪問介護サービスの利用を希望する場合は、担当のケアマネジャーにご相談ください。
利用料はいくらぐらいするの?
訪問介護の利用料金は、次の通りです。
種類 | 1回の利用料金 | |
---|---|---|
身体介護 | 所要時間~20分 | 165円 |
所要時間20~30分 | 248円 | |
所要時間30~60分 | 394円 | |
所要時間60分以上 | 575円(+30分毎に83円) | |
生活援助 | 所要時間20~45分 | 181円 |
所要時間45分以上 | 223円 | |
通院等のための乗車又は降車の介助 | 98円 |
※上記の利用料金は、1単位10円、1割負担の場合の利用料金になります。
※地域や各事業所によって加算を算定していることもあるため、利用料金は異なります。あくまで目安としてご覧ください。
介護サービスの利用には上限がある
訪問介護などの介護サービスは、1~3割で利用できます。だからと言って、上限なしに介護サービスを利用できるわけではありません。
以下の通り、介護認定の区分ごとに介護給付の支給限度基準額が設定されています。
要介護度 | 区分支給限度基準額 (1ヶ月あたり) |
---|---|
要支援1 | 5,003単位 |
要支援2 | 10,473単位 |
要介護1 | 16,692単位 |
要介護2 | 19,616単位 |
要介護3 | 26,931単位 |
要介護4 | 30,806単位 |
要介護5 | 36,065単位 |
これは、訪問介護(ヘルパー)の利用だけでなく、デイサービス、福祉用具、デイケアなどの他の介護サービスの合計単位で通算されます。
訪問介護と訪問看護の違いって何?
介護サービスの中には、訪問介護とよく似た訪問看護というサービスがあります。
訪問介護と訪問看護との主な違いは次の通りです。
項目 | 訪問介護 | 訪問看護 |
---|---|---|
利用できる人 | 要介護1~5 ※要支援者は総合事業 | 要支援1・2、要介護1~5 病気やケガ・障害等で医師が必要と判断した人 |
提供者 | 介護職員初任者研修以上 | 保健師、助産師、看護師、准看護師 理学療法士、作業療法士、言語聴覚士 |
主なサービス | ・身体介護 (入浴介助、排泄介助など) ・生活援助 (料理、洗濯など) | ・健康状態の観察 ・病状の悪化防止、回復 ・リハビリテーション ・点滴、注射などの医療行為 ・服薬管理 ・緊急時の対応 ・看取り ・チューブ類の管理 ・床ずれの処置、予防 ・家族への介護支援など |
利用料金 (60分の場合) | 394円(身体介護) | 816円 |
保険制度 | 介護保険のみ | 介護保険、医療保険 |
交通費 | 主要訪問地域は無料 | 介護保険の主要訪問地域は無料 医療保険は有料 |
緊急時の対応 | 基本的にはない | 24時間・365日対応 (全ての事業所ではない) |
医師の指示 | 不要 | 医師が交付する訪問看護指示書が必要 |
※訪問看護のサービスの中には、訪問介護の身体介護に位置づけられる入浴や食事、排泄のケア(医師が必要と判断とした場合)が含まれる場合もありますが、掃除・洗濯といった生活援助は含まれません。
国東にある訪問介護事業所(ホームヘルパーステーション)
2019年4月1日時点で、国東市にある訪問介護事業所は以下の通りです。
事業所名 | 所在地 | 電話番号 |
---|---|---|
JAおおいた国東福祉サービスセンター | 国東町鶴川 | 0978-72-3970 |
ヘルパーステーション花ゆり | 国見町伊美 | 0978-82-1116 |
姫島村高齢者生活福祉センター姫寿苑 | 東国東郡姫島村 | 0978-87-3703 |
くにさきケアセンターなのみ訪問介護事業所 | 国東町浜崎 | 0978-74-1151 |
国東中央福祉センター訪問介護事業所 | 国東町北江 | 0978-73-2222 |
国東市には、訪問介護事業所が少なく足りていないと考えられます。
ケガや病状によっては、訪問介護ではなく訪問看護が利用できる場合があります。病院や施設ではなく、在宅で暮らしたいという希望がありましたら、遠慮なくクローバー訪問看護ステーションまでご連絡ください。
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