長時間(1時間30分以上)続けて訪問看護を行った場合、長時間訪問看護加算という加算を算定できます。
医療保険で行う訪問看護には、「長時間訪問看護加算」と「長時間精神科訪問看護加算」、介護保険で行う訪問看護には、「長時間訪問看護加算」があります。
この記事では、医療保険・介護保険それぞれの長時間訪問看護加算について解説します。
医療保険の長時間訪問看護加算とは?
医療保険の長時間訪問看護加算は、長時間の訪問を要する利用者に対して、1回の訪問看護の時間が1時間30分(90分)を超えた場合に、1人の利用者に対して週1日に限り算定できる加算です。
医療保険の長時間訪問看護加算の設定額と対象者
1日 | 5,200円 |
長時間訪問看護加算は、だれでも算定できる加算ではありません。長時間の訪問を要する利用者とは、次の通りです。
- 特別訪問看護指示書に係る指定訪問看護を受けている利用者
- 15歳未満の超重症児または準超重症児の利用者
- 特別管理加算の対象になる利用者「①特掲診療料の施設基準等・別表7に掲げる疾病等の者」参照
上記の2の利用者または、3の利用者で15歳未満の利用者については、週3日を限度に算定できます。
長時間精神科訪問看護加算とは?
精神疾患を有する利用者に対して長時間の訪問看護を行った場合は、長時間精神科訪問看護加算を算定します。対象者が違う点以外、長時間訪問看護加算と違いはありません。
医療保険の長時間訪問看護加算算定時のポイント
- 長時間訪問看護加算を算定した以外の日に、指定訪問看護に要する平均的な時間(90分)を超える訪問看護を行った場合は、その他の利用料として差額の支払を利用者から受けることができます。
介護保険の長時間訪問看護加算とは?
介護保険の長時間訪問看護加算は、特別管理加算の対象になる利用者「①特掲診療料の施設基準等・別表7に掲げる疾病等の者」参照に対して、1時間以上1時間30分未満の訪問看護を行った後に引き続き訪問看護を行った場合に算定します。長時間訪問看護加算は、支給限度額に含まれる加算になります。
介護保険の長時間訪問看護加算の設定額
長時間訪問看護加算は、1回につき300単位です。
1回 | 300単位 |
介護保険の長時間訪問看護加算算定時のポイント
長時間訪問看護加算を算定する場合、次のような点に注意する必要があります。
- 居宅サービス計画(ケアプラン)に1時間30分以上の訪問看護が位置づけられている
- 長時間訪問看護加算を算定する場合、訪問看護ステーションが独自に定めた利用料の支払を受けることはできない
- 保健師、看護師、准看護師が行っても同じ単位数を算定
- 長時間訪問看護加算は、支給限度基準額に含まれる加算
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